【3月28日 People’s Daily】中国国家エネルギー局はこのほど2019年の風力発電・ソーラー発電と送電網の運行状況を発表した。2019年は中国で風力発電量が初めて4000億kw/hを突破し、4057kw/hに達した。これは発電総量の5.5%を占める――ほぼ中国中部・湖北省(Hubei)にある大型ダム三峡発電所(Sanxia Hydroelectric Power Station)4つ分に相当する発電量だ。2019年の中国全土におけるソーラー発電量は2243kw/hに達し、前年同期比26.3%の増加となる。

 近年、中国の風力発電・ソーラー発電業は穏やかな発展を続けている。西北部甘粛省(Gansu)玉門市(Yumen)では、中国で初めての風力発電適正価格規範プロジェクトが進められている。南部広東省(Guangdong)の陽江市(Yangjiang)南鵬島(Nanpeng island)真珠湾(Zhenzhu Harbor)には大規模な海上風力発電所がある。中国西部青海省(Qinghai)互助トゥ族自治県(Huzhu Tu Autonomous County)では貧困補助ソーラープロジェクトによって発電所が操業した。

 中国ソーラー発電協会副理事長の王勃華(Wang Bohua)氏の言うところでは、2019年のソーラー発電関連の輸出額は207億8000万ドル(約22兆6800億円)で、前年同期比29%の増加となり、輸出額は歴代2位である。

 また、「中華人民共和国2019年国民経済および社会発展に関する統計広報」が示すところでは、天然ガス・水力・原子力・風力などのクリーンエネルギー消費量が総エネルギー消費量に占める割合は23.4%で、1.3%の上昇である。
 
「クリーンエネルギー蓄電行動計画(2018~2020年)」によると、全国平均の風力発電利用率が国際的な先進水準に達し(努力目標95%前後)、風のロス率コントロールも合理的な水準に達した(努力目標5%前後)。ソーラー発電利用率は95%と高く、光のロス率は5%と低い。
 
 この指標から見るに、2019年における中国の風力発電・ソーラー発電はすでに1年前に蓄電目標を実現している。国家発展改革委員会エネルギー研究所の再生可能エネルギー発展センター副主任陶治(Tao Zhi)氏が見るに、クリーンエネルギー蓄電問題を解決するにはもう一歩努力の余地があり、業界への監視や蓄電保証の仕組み、電力市場の改革などの多様な処置を通じて、風力発電・ソーラー発電の利用率を引き上げられるという。

 実際、近年の中国では風力発電・ソーラー発電の比重が急速に高まり、同時にクリーンエネルギーの利用水準も漸次国際的な平均水準に近づき、平均水準を超えた部分もある。
 
 国家エネルギー局の責任者は、2020年には計画的に、風力発電・ソーラー発電を発展し、健全できちんとした管理政策をとるとしている。「競争力や資源配置能力を強化し、陸上風力発電・ソーラー発電による電気を適正な価格で送電網に乗せていきたい」と語った。(c)People's Daily/AFPBB News