【3月24日 Xinhua News】新型コロナウイルスの感染状況が落ち着きを見せ始めた中国では、各地の観光地が続々と一般公開を再開している。

 遼寧省(Liaoning)瀋陽市(Shenyang)では17日、瀋陽故宮博物館や瀋陽「九・一八」歴史博物館、張氏帥府博物館などの博物館が一般開放を再開した。瀋陽故宮博物館では、正門の大清門にパーテーションで仕切られた区画が作られ、保安スタッフが来場者の体温測定と実名登録を実施。人々は1.5メートル以上の間隔を保って並んでいた。

 上海博物館や中華芸術宮、上海市歴史博物館、中国共産党第一次全国代表大会会址紀念館など上海の展示施設が13日に一般公開を再開したのに続き、今週は江蘇省(Jiangsu)の蘇州博物館、遼寧省の瀋陽故宮博物館、四川省(Sichuan)の成都博物館など各地の博物館も段階的に展示を再開した。

 浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)の西湖や湖南省(Hunan)張家界市(Zhangjiajie)の武陵源(Wulinyuan)など各地の観光地数千カ所も続々と観光客の受け入れを再開している。

 中国オンライン旅行大手の携程旅行網(シートリップ、Ctrip)は5日、ユーザー検索や閲覧、注文、お気に入り、投票などを総合的に分析した「2020年観光目的地回復指数報告」を発表。ウイルス感染終息後は大都市周辺、花見散策など季節性の高い目的地、親子や古城、グルメなどをテーマにした目的地の回復指数が高いことが分かった。

 国内の感染は現時点で完全に終息しておらず、海外旅行も影響を受けているが、中国旅行業の回復は業界の共通認識となっている。

 多くの旅行会社も感染終息後を見据えた旅行商品の企画を始めている。シートリップは3月に「未来旅行予約」と名付けた事前販売商品の第一弾を販売すると発表した。数万軒のホテルの観光ルート1000本以上、航空路線100本以上、観光地300カ所以上の入場券などが含まれる。これらの商品の多くは予約先の状況に応じて通年で使用でき、取り消し料免除など安心サービスがついている。価格も2~6割引きで設定されている。(c)Xinhua News/AFPBB News