【3月24日 CNS】上海市黄浦区(Huangpu)の微信(ウィーチャット、WeChat)公式アカウントは16日、「中冶建筑研究総院」による建築物構造強度測定の結果、中山東二路22号のビル、別名「外灘(バンド)22号」北楼が、「Dsu級」クラスの最も危険な建築物と確認された事を明らかにした。

 17日に現場を訪れると、同ビル内に張り出された2019年12月9日付の鑑定報告書には、北楼の沈降が顕著で、北楼の外壁の一部レンガ製の柱は耐荷重が不足しており、深刻な構造的損傷が認められ、建築物の安全性評価は「Dsu級」とする、と書かれていた。

 現在は市と区政府の要求により、「上海市緊急救災工事建設管理弁法」に基づき、中山東二路22号の建築物を「緊急救災工事」として確定、ビルの緊急修復工事案の評価と批准は完了し、まもなく施工開始となるとのことだ。

 上海「バンド22号」はバンド万国建築群の中で、最後に残った老朽建築だ。かつては「豊華大楼」や「工業基金会大楼」などと呼ばれたこともあったが、現在では「上海高級テーラーメイド体験センター」となっており、上海のバンド地区の代表的な建築物の一つとなっています。

 東楼、南楼と北楼の3つの部分から構成され、東楼は1906年に建設開始,元々は英国の海運・貿易業を営む「太古洋行(Swire)」の上海拠点だった。2005年に上海市の優秀歴史保護建築(第4陣)に指定されている。(c)CNS/JCM/AFPBB News