【3月21日 AFP】新型コロナウイルスの感染拡大を受けて取られた休校措置により、約3億人の児童が頼っていた無料の学校給食を食べられずにいることが分かった。国連世界食糧計画(WFP)が20日、明らかにした。

「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)により、これまで頼ってきた学校給食を今は食べられずにいる児童の数は約3億人に上る」と、WFPのエリザベス・バース(Elisabeth Byrs)報道官は、スイス・ジュネーブで行ったオンライン会見で述べた。

 WFPによると、感染拡大阻止を目的とした休校措置により、世界中の児童・生徒・学生の半数近くに当たる8億6000万人超が学校に通えなくなっている。そうして多数の子どもたちが学習の機会を失っている上に、無料で提供される学校給食を食べられずにいるという。

 また、同機関が61か国で学校給食を提供している1800万人の子どものうち900万人近くが現在その恩恵を受けられていない。バース報道官は、WFPが提供している学校給食を食べられない子どもの数は、今後数日間もしくは数週間でさらに増えていくだろうと指摘した。

 WFPは、学校に通えない子どもたちへの代替案として、持ち帰り用の給食の提供、食事の宅配、現金またはクーポンの提供などを検討している。

 バース報道官は会見で、代わりとなる解決策を提供しなければ、学校に通えなくなった世界中の大勢の子どもたちが飢えてしまうと強調した。(c)AFP