【3月20日 AFP】国際刑事警察機構(インターポール、ICPO)は19日、犯罪者たちが偽の外科用マスクなど、偽物や低品質の医療用品を販売し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)に付け込んでいると警鐘を鳴らした。

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 インターポールは、世界各地で行われた取り締まりにより、121人が逮捕され、危険を及ぼし得る薬剤1400万ドル(約15億円)相当が押収されたことを明らかにした。

 およそ90か国を巻き込んだ捜査で押収されたものには、偽のマスク、基準を満たさない手洗い用洗剤、無認可の抗ウイルス剤などが含まれていたという。

 インターポールは、新型コロナウイルス感染症の流行が手っ取り早い稼ぎの機会になっており、個人用の防護服や衛生用品への高い需要に付け込んでいると指摘。

 「押収された偽物や低品質のマスク、『コロナスプレー』、『コロナウイルスパッケージ』、『コロナウイルス薬』など3万4000点超の品々は、偽造品をめぐる今回の新た動向に関して、氷山の一角でしかないことを明らかにしている」と述べた。

 欧州では新型ウイルスの感染拡大によって消費者のパニック買いが引き起こされ、欧州各地の薬局はマスクや手洗い用洗剤の大規模な不足を訴えている。

 保健当局は症状のない人がマスクをする必要はなく、せっけんは手洗い用洗剤と同じ程度に効果があると断言しているものの、多くの消費者はそうした商品を手に入れるためにオンラインストアを利用している。(c)AFP