【3月20日 AFP】新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を受けて、サッカートルコ1部リーグが19日にシーズン中断となった。これで同競技は欧州すべての国をはじめ、オーストラリアを除いて世界のリーグが事実上の活動停止となった。

 トルコ政府は陸路ではギリシャおよびブルガリアとの国境を封鎖すると空路では20か国からの渡航禁止を決め、さらには国内全土の学校も閉鎖したが、サッカーのリーグ戦は無観客でシーズンを続行する方針が示されていた。

 しかし、これまで国内で3人が死亡したことに加えて約200人の症例が判明したことから、試合の続行を主張していた同国サッカー連盟(TFF)に批判が向けられた後、同国のスポーツ相は同日にシーズンは中断になると明言。TFFはコメント文で、「新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、今後の指示が出るまでトルコでのサッカー活動はすべて中断される」と述べた。

 しかしながら、サッカー界ではオーストラリア・Aリーグで今週末に試合が組まれており、無観客を条件にシーズンを続行することになっている。

 同国では感染者が700人以上出て、ウイルスの影響を大きく受けていて、国境を封鎖して20日夜からは国民と永住者以外の入国は禁止されることになっている。それにもかかわらず、21日にはシドニーFC(Sydney FC)とウェスタン・シドニー・ワンダラーズ(Western Sydney Wanderers)のダービーが行われるなど、シーズンは続行される。

 元サッカルーズ(Socceroos、豪代表の愛称)で現在はテレビ解説者を務めているロビー・スレーター(Robbie Slater)氏は、「リーグが続行可能なら、そうしていくのが正しいことなのだろう。しかし、この先どれだけ続けられるかは、制御できない要因で決められることになる」との見解を示した。

「われわれは政府から指示を受け、その方針に従っていくのであり、政府の言うことを守っていかなければならない。こうした状況では、いつもの考え方では無理だということを認識しておく必要がある。すなわち、これから起きることに適応していかなければならない」 (c)AFP/Gokan GUNES with AFP bureaux