【3月20日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は20日、東京五輪に関して組織として「別のシナリオを検討している」としながらも、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の中でも、予定通りの開催に楽観的な見解を示した。

 IOCは組織内の特別チームと世界保健機関(WHO)の勧告に従い行動するとしているが、五輪延期の決定を下すのは「時期尚早」だという。

 バッハ会長は米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)に対して、「もちろん、われわれは別のシナリオを検討しているが、大会まであと4か月半ある中で、多くの競技団体やプロリーグとは逆の立場だ」と述べた。

「今の時点で(中止は)われわれのしっかりした判断に基づくものにはならない。特別チームの報告がない現時点で推察したり判断したりするのは時期尚早だ」

「今回の危機が極めて特殊で克服困難なのは、その不確実性にある。あしたや1か月先がどのような展開になるか誰にもわからない。4か月以上先のことは言うまでもない」「なので推察に基づいて日付を定めたり、何らかの決断を下したりするのは責任ある行為ではない」 (c)AFP