【3月20日 Xinhua News】中国・四川省(Sichuan)カンゼ・チベット族自治州(Garze Tibetan Autonomous Prefecture)石渠県真達郷でこのほど、石刻と岩絵が多数発見された。岩絵は麻達寺付近の高い山の中で見つかった。

 調査チームが、現地で実施した実地調査で発見した。山肌の大部分がむき出しになった岩石からなる山の麓から山頂近くの洞窟付近で、チベット仏教画や古代チベット文字の題字などが描かれている多数の石刻と岩絵を発見。山の中腹では、比較的平らな崖で仏足石と思われる大きな石刻が見つかった。このほか、山頂近くの洞窟内で古代チベット文字とみられる題字も発見した。洞窟の外でも石刻仏像と石刻経文(きょうもん)を発見したが、輪郭をかすかに判別できる程度だった。現地では石刻を風化から保護するため、酥油(牛や羊の乳で作った油)を塗布するという地元特有の方法が用いられていた。

 2017年に専門家が麻達寺で調査を行い、寺院内の壁画と塑像が明代の遺物と判明していた。寺の僧侶は、山の岩絵と寺院内の壁画は同時期のものだと話している。石渠県党委員会宣伝部の土登(トゥプテン)部長は、今回新たに発見された岩絵遺跡を保護するとともに、専門家を招いて具体的な考証を行う考えを示している。(c)Xinhua News/AFPBB News