【3月20日 AFP】インドの首都ニューデリーで2012年、バスの車内で女子学生が集団レイプされ殺害された事件で、首都のティハール(Tihar)刑務所で20日午前5時半、死刑囚4人が絞首刑に処された。サンディープ・ゴエル(Sandeep Goel)所長が明らかにした。

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 インドでの死刑執行は、2015年以来。

 被害者の女子学生ジョティ・シン(Jyoti Singh)さん(当時23歳)は2012年12月、男友達と映画を見た帰りに、走行中のバスの車内で男5人と少年1人からレイプと鉄パイプによる暴行を受け、同じく暴行を受けた男友達とともに路肩に放り出された。

 シンさんは専門家による治療を受けるためシンガポールに航空搬送されたが、事件から約2週間後に死亡。インド各地で大規模な抗議デモが起き、性的暴行に関する刑罰の厳格化につながった。

 死刑は、世界最大の民主主義国家インドで広く支持されているようで、今回の死刑執行を受けて刑務所前ではささやかな祝賀会も開かれた。

 シンさんの母親のアシャ・デビ(Asha Devi)さんは刑務所前で記者団に対し、「7年たってようやく娘が正義を得ることができて満足している」「獣どもは絞首刑に処された」と語った。(c)AFP