【3月19日 Xinhua News】中国電子商取引(EC)大手アリババグループ(Alibaba Group)の創業者、馬雲(ジャック・マー、Jack Ma)氏は16日夜、微博(ウェイボー、Weibo)を通じ、同氏が設立した「馬雲公益基金会」と「アリババ公益基金会」がアフリカ54カ国にそれぞれマスク10万枚、防護服1000着、フェースシールド1000個、検出試薬2万セットを寄付すると発表した。

 また、アフリカ各国の医療機関との協力により、新型コロナウイルス感染症の臨床治療に関するオンライン研修資料を提供し、現地の感染予防・抑制活動を支援することも明らかにした。

 馬氏によると、全ての支援物資はエチオピアの首都アディスアベバに到着後、同国のアビー・アハメド(Abiy Ahmed)首相が物流と分配を担当する。

 馬氏は「アフリカは医療資源が相対的に不足しており、感染が拡大すると大変な結果を招く。今回の災難は想像以上に深刻で長期的なもので、できる限りの準備をしなければならない」と述べた。

 アフリカでは、エチオピアなど26カ国で新型コロナウイルスによる肺炎の確定診断患者が報告されている。感染の拡大は医療衛生システムが脆弱(ぜいじゃく)なアフリカに新たな課題をもたらしている。

 アビー首相はツイッター(Twitter)で「馬氏がエチオピアと協力し、アフリカ諸国に1万~2万セットの検出試薬と10万枚以上のマスクを提供してくれたことに厚く感謝する」と述べ、こうした物資と技術の支援がウイルスの拡散防止に極めて重要との考えを示した。

 両基金会はこれまで、日本、韓国、イランにそれぞれマスク100万枚を寄付したほか、イタリアやスペインなど感染が深刻な欧州各国にマスク180万枚と検出試薬10万セットを提供。米国にもマスク100万枚と検出試薬50万セットを発送しており、これらの物資は次々と各国に届いている。(c)Xinhua News/AFPBB News