【3月18日 AFP】欧州連合(EU)のウルズラ・フォンデアライエン(Ursula von der Leyen)欧州委員長は、18日に独大衆紙ビルト(Bild)が公開したインタビューで、政治指導者たちは新型コロナウイルスの脅威を「過小評価していた」と認めた。感染拡大を受けてEUは、域外からの渡航を禁止する措置に踏み切っている。

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 フォンデアライエン委員長は「専門家ではないわれわれ全員が、当初は新型コロナウイルスを過小評価していたと思う」と語り、「しかし今はこのウイルスが手ごわいものであることは明らかだ」「2、3週間前には極端だと思われていた措置が、今必要とされている」と述べた。

 中国で昨年末に発生した新型コロナウイルスは、すぐに世界中に拡散し、20万人近くが感染。死者は7900人に上り、各国政府が対応に追われている。

 ドイツのペーター・アルトマイヤー(Peter Altmaier)経済・エネルギー相は、独メディアグループ「フンケ(Funke)」に対し、感染拡大の危機は「おそらく、欧州の一部の国よりも米国でさらに過小評価されていただろう」と指摘。「そのため、米国がこの状況を何とか抑制することを、われわれの国益のためにも切に願っている」と述べ、「米経済が無制御の景気後退に陥ることは誰も望んでいない」と語った。(c)AFP