【3月18日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は17日、新型コロナウイルスの脅威に対し、国として統一された対応を呼び掛けた。パンデミック(世界的な大流行)となった新型ウイルスを軽視し、各州に独自の対応を認めたトランプ氏には批判の声が高まっていた。

 これに先立ちスティーブン・ムニューシン(Steven Mnuchin)財務長官は、ホワイトハウス(White House)が大規模な景気刺激策を議会に提出し、すべての米国民への現金給付や経営難に苦しむ航空各社への支援を検討していると述べていた。

 トランプ氏は米国の各家庭に現金を即時給付する支援策をめぐり、超党派の支持を呼び掛けた。トランプ氏は景気刺激策の総額については言及しなかったが、米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)によると、8500億ドル(約91兆4000億円)に達する可能性がある。

 ホワイトハウスでの会見で、抑えた調子で落ち着きが目立ったトランプ氏は、ニューヨークとカリフォルニアの民主党の両州知事を称賛する一方、感染を阻止するため人との接触機会を減らす、新たな社会距離戦略の規定を順守していない州を強く非難。「われわれは最大数の命を救うことを目指している。その他のことはすべて元に戻るが、命は戻ってこない」と話した。

 ジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)の集計によると、米国の感染者は5600人余り、死者は94人に急増した。(c)AFP/Issam AHMED