【3月18日 AFP】(更新)欧州サッカー連盟(UEFA)は17日、今年6月から7月にかけて行われる予定だった欧州選手権(UEFA Euro 2020)について、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を受けて2021年まで延期すると発表した。

 新たな開催時期は2021年6月11日から7月11日までで、大会名称も「Euro 2020」から「Euro 2021」に改められる。

 UEFAは、欧州選手権が延期になったことで「COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の緊急事態によって中断されている各国すべての大会が完了できるようになる」と述べており、クラブチームのシーズンを6月30日までに終わらせると「確約」した。

 欧州全体が健康面の危機に対応しようとする中、UEFAは同日、加盟協会の代表者やクラブ、選手の代表組織のメンバーと緊急のビデオ会議を行い、これを受けて欧州選手権の延期が決まった。

 UEFAは発表文の中で「サッカーに関わるすべての人々の健康が優先事項であり、試合開催に関わる国の公共サービスに一切不要なプレッシャーをかけないため」と記した。

 欧州各国のリーグ戦は先週で中断を余儀なくされており、サッカー界は現代で最も大きな問題に直面している。

 現在ベスト16の途中である欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)とヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2019-20)も延期が決まった。しかし、欧州選手権が来年に行われることになったため、やがて渡航制限が解除されると仮定すると、両欧州カップ戦は各リーグ戦と共に全日程を消化する可能性を得ることになる。

 さらに、UEFAはリーグとクラブに関する作業部会を設置し、今シーズンを完了させるために新たな試合スケジュールを検討することになった。

 欧州選手権は24か国中20か国がすでに出場権を手にしているが、今月に予定されていた最後の4チームを決めるプレーオフも延期になった。3月に行われるはずだったプレーオフや他の国際親善試合は、「状況の見直しが条件になっている」ものの、6月に行われるとUEFAは明かしている。

 また、同じく今年6月から7月に開催されるはずだったコパ・アメリカ(2020 Copa America)も1年の延期が決まったため、欧州でプレーする選手は最後までクラブチームでシーズンを戦うことができる。

 国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長は、欧州選手権とのバッティングを避けるため、出場チーム数が24に拡大され、多くの収入が見込まれている新方式の21クラブW杯(2021 FIFA Club World Cup)を遅らせることを提案した。(c)AFP/Eric BERNAUDEAU with Andy SCOTT in Paris