【3月21日 東方新報】中国外交部は先ごろ、新型コロナウイルスの感染が世界に広がり、諸外国が共同で公衆衛生と安全を守る重要度と緊迫度が高まる中、自国の感染症対策を緩めることなく継続するとともに、諸外国での感染症対策に貢献していくと表明した。

 過去1か月余り、国内の感染症対策は段階的な進展を見せ、国際社会のために貴重な時間を稼ぎ、他国の感染症対策支援に尽力してきた。

 中国政府は、感染状況が悪化するイタリアからの援助要請に応じ、マスクなどの医療物資を提供し、必要な物資と設備を緊急輸出した。11日には、中国赤十字会の7人からなる専門家チームがイタリアに向けて出発した。

 中国が支援を行っている国はイタリアだけでない。外交部の耿爽(Geng Shuang)報道官は11日、ウイルスの感染発生後、中国政府は真っ先に世界保健機関(WHO)とウイルスの遺伝子情報を共有し、適時に関係国と地域へ感染情報を提供してきたと語った。中国は今後も諸方面との協力関係を強化し、地域と世界の共同予防抑制を進め、感染の拡大を阻止すべく努力していくとしている。

 中国政府はすでに、新型肺炎の治療案第7版と予防抑制案の第6版を発表し、各国語に翻訳され、世界各国と共有している。また、欧州連合(EU)、東南アジア諸国連合(ASEAN)やアフリカ連合(AU)などとテレビ会議を行い、感染症対策と診療経験を共有し、必要とされる国と地域に医療専門家チームを派遣する。

 耿報道官によると、中国政府はWHOに対し2000万ドル(約22億円)を寄贈し、関係諸国にマスク、薬品、防護服などを提供。一部の国に対しては、緊急に必要とされる医療物資や設備を輸出し、薬物、ワクチン、検査試剤などの面での科学技術協力を進め、全世界で一日も早く感染を収束させるべく、中国の知恵と方法を提供していきたいとしている。(c)東方新報/AFPBB News