【3月16日 AFP】オーストラリアで全国展開するスーパーマーケットチェーン、ウールワース・スーパーマーケッツ(Woolworths Supermarkets)は16日、1日につき1時間は60歳超の高齢者と障害者だけを対象に開店すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大に伴うパニック買いが、社会的弱者に与える悪影響を軽減する取り組みの一環となる。

 同社の発表によると、系列店は「午前7時から8時まで、高齢者と障害のある方限定で開店する」という。

 この取り組みは17日に始まる予定。今週いっぱい実施した後で評価を行い、延長される可能性もある。

 オーストラリアを含む複数の国で、新型ウイルスの懸念によるパニック買いが発生。当局の要請もむなしく、日用品の棚が空になっている。

 専門家らはこれまでにも、この現象から最大の悪影響を受けるのは、毎日商店に行くことができない、または混雑した店内に入るのをためらう高齢者や障害者といった社会的に最も弱い人々だと警鐘を鳴らしていた。

 新型コロナウイルス感染症「COVID-19」に関する中国の研究によると、60歳を超える人や既往症のある人の致死率が目立って高いとされている。(c)AFP