【3月20日 People's Daily】中国の各地で春の農作業やその準備が進んでいる。中国の大部分の農業地域において、春の耕作と種まきの仕事は、2月下旬から5月上旬にかけて南から北へ続々と展開していく。

 中国版GPSである北斗ナビゲーションシステム搭載の無人トラクター・無人田植機・無人農薬散布機・自動制御つき温室など、多くのアプリケーションが稲・トウモロコシ・綿花・小麦・野菜など多くの作物の生産において欠かせない一部となっている。

「北方の地域の平原でも、南方の地域の丘陵地でも、春の農業生産において農業機械が果たす役割はますます重要なものになっています」。中国農業農村省・農業機械化管理局の張興旺(Zhang Xingwang)局長は指摘する。新型機械の投入は機械操作の難易度と労力を下げ、春の耕作の生産効率を大きく向上させる。生産コストを節約し、気軽かつ科学的な作付けが広まる。

 先日、農業農村省・財政省・商務省の3省庁が共同で「農業機械の廃棄処理と更新への補助金の実施に関する指導意見」を配布した。古くなった農業機械の廃棄と新型機械導入の推進指導、補助金政策、農業機械装備の構成改善、農業機械の安全生産、エネルギーや排ガスの削減方針などについて解説した。

 目下、31の省・自治区・直轄市と新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)の屯田組織である新疆生産建設兵団に交付された補助金はすでに配分され、全国で実施された中央からの補助金は1.4億元(約21億5000万円)にのぼり、2万6000戸の農家を援助し、4万台の農業機械が購入され、計画の進度は去年より速いという。

 さらに、農業農村省は春の耕作における農業機械のオンラインサービスサイトを開設した。農業機械のメンテナンスや操作を動画配信し、作物育成の全過程が機械化される設備機器の技術や、機械化された効率の良い農作業のポイントに関する情報など、多彩なオンラインサービスを提供している。

 全国各地でこの春投入された農業生産機械の総量は2000万台を超える見通しであり、春の耕作やその準備の需要を満たしている。湖北省(Hubei)では2万台の高性能作物保護器が組織され、農繁期のピークを順序立ててずらし、また冬のナバナや冬小麦に科学除草作業を投入している。3月下旬から30万台の耕地機械と2万4000台の田植え機械を割り当てて春の耕作を行うことになっており、今年4月のわせ生産用機械の需要ピークにも堪えるという。

「春の耕作では、生産を把握し供給を確保することが必要であり、農業機械は農業が質の高い発展を遂げる助けとなります」と張興旺氏は語る。防疫と耕作という両面からのアプローチを確実に果たすことが必要であり、これは春の耕作を効率的にするだけでなく、経済社会の発展の一助となる。(c)People's Daily/AFPBB News