【3月16日 AFP】イタリア人建築家で、1992年バルセロナ夏季五輪のスタジアムを設計したビットリオ・グレゴッティ(Vittorio Gregotti)氏が15日、新型コロナウイルスによる肺炎で死亡した。92歳だった。同国メディアが報じた。

 全国紙コリエレ・デラ・セラ(Corriere della Sera)とAGI通信の報道によれば、グレゴッティ氏は新型コロナウイルス感染症「COVID-19」を患いミラノ(Milan)の病院に入院し、肺炎により死亡した。

 グレゴッティ氏が手掛けた設計には、1990年代にイタリアW杯が開催されたジェノア(Genoa)のMerassiスタジアムや、ミラノのスカラ座(La Scala)が2002年から2004年の改装中に公演を継続できるよう建てられた超現代的な建築物のアルチンボルディ劇場(Arcimboldi Opera Theatre)などがある。また中国・上海(Shanghai)の住宅街やポルトガルのベレン(Belem)文化センター、フランスのプロバンス大劇場(Grand Theatre de Provence)なども同氏の代表的な設計だ。

 グレゴッティ氏の死亡を受けて、イタリアの建築家ステファノ・ボエリ(Stefano Boeri)氏はフェイスブック(Facebook)に「なんという大きな悲しみだろう」と投稿した。

 コリエレ・デラ・セラによれば、グレゴッティ氏の妻のマリアナ・マッツァ(Mariana Mazza)さんもミラノの同じ病院に入院しているが、その理由は明らかにされていない。(c)AFP