【3月16日 AFP】新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で欧州の中心地となっているイタリアで15日、1日当たりの死者数がこれまでで最多の368人を記録した。同国内で死者数が際立って多い北部ロンバルディア(Lombardy)州の知事は、病床と人工呼吸器の不足を警告した。

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 公式集計によると、死者数は368人と大幅に増え1809人に達した。中国を除く全世界での死者数の半分超はイタリアが占めている。

 ロンバルディア州のアッティリオ・フォンタナ(Attilio Fontana)知事は、イタリアの金融の中心地である同州のミラノ(Milan)周辺の状況は「悪化しつつある」と指摘。衛星テレビ「スカイTG24(Sky TG24)」で、「集中治療室のベッドが間もなく不足するため、今後、患者を蘇生させられなくなる」と話し、「(医師が)使用する肺の換気のための機器、人工呼吸器が必要だが、残念ながら手に入れることができない」と述べた。

 当局の発表に基づきAFPがまとめた統計によると、欧州のこれまでの死者数は15日に2000人を超え、2297人となった。その大半はイタリアが占めている。(c)AFP