【3月17日 People’s Daily】「現在、中日韓3か国は新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を全力で防止・抑制すると同時に、複数の措置を同時に実行して、感染状況が経済に与える負の影響を緩和すべく努力している。突如発生した新型コロナウイルスによる肺炎を前に、中日韓は『同舟相救い、互いに見守り助け合う』厚い情誼を示した。3か国にとって感染症との闘いで連携したことは、協力深化の新たな原動力となるものだ」。中日韓三国協力事務局の曹静(Cao Jing)事務次長はこのほど中国メディアの合同書面インタビューに、次のように指摘した。

 ウイルスに国境はなく、隣国間には思いやりがある。感染症の試練を前に、中日韓の首脳と外相は電話、訪問、会談などさまざまな形を通じて、感染症との闘いと協力強化について意見交換し、方向を指し示した。日本と韓国の各界は次々と中国に支援の手を差し伸べた。日韓の医療物資不足に対して、中国は自らの困難を克服し、PCR検査キットやマスクなどの物資を緊急提供した。「山川異域、 風月同天(山川域を異にすれども、風月天を同じうす)」は協力のスカイラインとなった。

 災難を前にした時の協力は、最も真摯(しんし)な協力だ。災難を前にした時の支援は、最も真心の支援だ。3か国国民は雪中に炭を送り、真心で連動し、「手を携えて感染症と闘い、人々の身体の健康を守り、地域の衛生上の安全を促進する」という揺るぎないメッセージを発した。

 グローバル化の時代において、各国は共生し、共存し、共同発展する運命共同体だ。ウイルスは人類共通の敵であり、自分だけ被害を受けないで済む者はいない。感染症は制御可能、治療可能であり、団結・協力し、助け合いさえすれば、最終的に打ち勝つことができるとわれわれは確信している。

 今年から中日韓協力の第3の10年間が始まる。3か国は昨年末に成都(Chengdu)で開催した中日韓サミットでの合意を実行に移し、協力にさらに多くの原動力を注入している。

 中日韓協力は3か国各自の発展を促進するだけでなく、東アジア協力に動力源を提供し、世界の発展と繁栄にも重要な貢献をする。感染症は多かれ少なかれ3か国の経済発展、人的移動、協力のあり方に影響を与えうるが、こうした影響は一時的、限定的であるうえ、補うことができる。3か国は利益が高度に融合し、供給チェーンと産業チェーンの結びつきが緊密だ。感染症が過ぎた後、3か国協力は潜在力の発揮が加速され、空間が一層拡大するものと信じる。

 中日韓は当面、三つの面で協力を深めることができる。第1に、当面の急務は衛生・防疫協力を強化し、情報共有、合同対策、経験・技術交流を行い、水際対策と検査・検疫を強化し、連携して感染を防止・抑制し、地域の公衆衛生上の安全を守る。第2に、中日韓は科学技術の基礎がしっかりしており、科学技術革新と近代的サービス業での協力促進に力を入れ、新たな成長の推進力を培い、中日韓協力が常に東アジア協力をリードするようにすることができる。第3に、中日韓自由貿易協定(FTA)交渉を加速し、貿易および投資障壁を引き下げ、経済貿易協力をさらに上の段階へと後押しし、3か国経済と地域経済の安定的成長を実現する。

 今回の感染症の試練を経て、中日韓経済は再び活力を得て、3か国国民間の友情と信頼は一層強化され、3か国協力は新たな内容を得て、新たな段階へと進むものと信じる。(c)People's Daily/AFPBB News