【3月15日 AFP】西アフリカのブルキナファソで2018年に拉致され、行方不明となっていたカナダ人女性とパートナーのイタリア人男性が、マリ北西部で無事発見された。外交筋と国連(UN)関係者が14日、明らかにした。監禁者らから逃れた2人の健康状態は良好で、本国に帰国する予定だという。

 2人とも30代のエディ・ブレイ(Edith Blais)さんとルカ・タケット(Luca Tacchetto)さんは13日、マリ北部キダル(Kidal)州近郊から逃げ出し、国連マリ多次元統合安定化派遣団(MINUSMA)の基地で保護された。

 14日午後、2人は特別機でマリの首都バマコに到着した。

 MINUSMAのマハマ・サレー・アンナディフ(Mahamat Saleh Annadif)団長は、二人が再び姿を見せたことにまつわる詳細の一部を説明。「良い知らせがある。キダルの職員が昨日午後3時ごろ、人質2人を発見したと伝えてきた。カナダ人とイタリア人だ」と説明した。

 二人がどのように逃げ出したのか、また拉致犯の身元についての詳細な情報はない。ただ発見当時、遊牧民トゥアレグ(Tuareg)人の身なりをした二人は、通りかかった自動車を止めて、一番近い国連の拠点に連れて行くよう運転手に頼んだという。

 ブレイさんはカナダ・モントリオールから160キロ離れたシェルブルック(Sherbrooke)出身で、パートナーのタケットさんはイタリア・ベネチア(Venice)出身。二人は2018年12月、アフリカ西部を移動中に行方不明になった。

 ブレイさんの家族によると、二人はボボディウラッソ(Bobo-Dioulasso)から首都ワガドゥグに車を走らせていたところ、ワガドゥグから西へ360キロ超離れた地点で消息を絶った。

 当時二人は人道支援プロジェクトに参加するため、トーゴに行く計画だった。

 ブルキナファソ政府の報道官は2019年4月、二人が拉致され国外に連行された可能性があるものの、危険に直面しているわけではないと述べていた。(c)AFP/Serge DANIEL