【3月15日 CNS】中国・浙江省(Zhejiang)横店市(Hengdian)の汎用(はんよう)飛行場で12日、江西冠一通用飛行機(Jiangxi Guanyi Aviation)の汎用機「GA20」の試験飛行が行われた。

 この飛行機は同社が完全に独自の知的財産権を有する機体で、ウイルスの感染対策を経て、経営再開後初のフライトとなった。中国の著名なテストパイロットである侯珉(Hou Min)氏が操縦。中国人操縦士によるG20の試験飛行は、今回が初めだ。

 同日午前9時38分、GA20は滑走路を滑り出し速やかに離陸、天空に駆け上がった。23分間の飛行で、上昇率、巡航速度、抗力の測定を行い、午前10時01分に着陸した。GA20にとって111回目の試験飛行は順調に完了した。

 これまでに行われた110回の試験飛行は、すべてフランス人操縦士により行われ、第一段階の設計検証飛行は順調に終了した。技術レベルは成熟し、主な性能は国際的に主流の同類飛行機の水準に達した。特に上昇率などの機動性能と失速速度などの安全指標は優れており、燃料消費量は32L/Hと同類の機種に比べ15%以上低く、優れた経済性を有している。

 今回の試験飛行はGA20の第二段階の始まりだ。第一段階の設計指標の検証と改善を行う他、試験飛行を通して飛行機の性能を引き続き引き上げる。中国人による操縦の特徴に合わせ、今後の試験飛行は中国人操縦士により行われ、今年の下期のエビデンス取得に向け加速していくという。

 冠一通用飛行機の朱頌華(Zhu Songhua)董事長は「今日、中国の操縦士が中国の民間企業が開発製造した飛行機の試験飛行をしたことは、象徴的な意義がある。汎用飛行機の領域で『中国人操縦士に外国製飛行機』の時代はもう過去のものとなった。『中国製飛行機に中国人操縦士』の時代が始まった」と語った。(c)CNS/JCM/AFPBB News