【3月15日 AFP】フィギュアスケート欧州選手権(ISU European Figure Skating Championships)のアイスダンスで2度優勝したナタリー・ペシャラ(Nathalie Pechalat)氏が14日、性的虐待スキャンダルに揺れるフランス・アイススポーツ連盟(FFSG)の会長に選出された。 

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 36歳のペシャラ氏は、2011年と2012年の欧州選手権で優勝し、世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships)では2012年と2014年に銅メダルを獲得。FFSG初の女性会長として、性的スキャンダルの対応をめぐり2月上旬に辞任に追い込まれたディディエ・ガイアゲ(Didier Gailhaguet)前会長の後任を務める。

 なお、ペシャラ氏以外の候補者3人は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を理由に会長選挙の延期を求めていた。

 うち2人は投票前に撤退を正式表明。もう1人は最終的に候補者名簿に残ったが、自身が住む建物で新型コロナウイルスの感染者が出たため外出できないとして、名前を外すように電話していたとAFPに明かした。

 FFSGは若いスケーターへの性的虐待を黙認していたと非難されており、イメージ回復に躍起になっている。

 ガイアゲ前会長は1998年から2004年、そして2007年から2020年まで会長を務めたが、元世界選手権銅メダリストのサラ・アビトボル(Sarah Abitbol)さんら複数の元選手が少女時代にコーチから性的暴行を受けたと告発したことを受け、職を追われた。(c)AFP