【3月15日 AFP】南極のマランビオ島(Marambio Island、シーモア島)で発見された4300万年前のペンギンの翼から、化石化した皮膚が発見された。アルゼンチンの研究チームが13日に発表した。

 2014年に発見されたこの翼の持ち主は、約5600万~3400万年前の始新世(Eocene)に南極に生息し、その後絶滅した多くのペンギンの一種で学名は「Palaeeudyptes gunnari」。

 ラ・マタンサ国立大学(National University of La Matanza)の研究所によると、ラプラタ自然科学博物館(Natural Sciences Museum of La Plata)でアルゼンチン人古生物学者カロリナ・アコスタ・オスピタレチェ(Carolina Acosta Hospitaleche) 氏により研究が進められていた。

 始新世当時の南極は森林に覆われ、多種多様な動物が生息していた。オスピタレチェ氏は「この翼の皮膚の化石化は珍しく、ペンギンでは皮膚が残存している例はこれが世界初」だとコメント。「皮膚は翼の両面に、本来の位置に接合したままの骨を包んだ状態で化石化している」と述べた。(c)AFP