【3月13日 AFP】欧州宇宙機関(ESA)とロシア国営宇宙企業ロスコスモス(Roscosmos)は12日、共同で進めている火星探査計画「エクソマーズ(ExoMars)」について、今年予定していた無人探査機の打ち上げを2022年に延期すると発表した。新型コロナウイルスと複数の技術的問題が理由だとしている。

 計画は火星に無人探査機を着陸させ、生命の痕跡を探ることを目的としており、数度の延期を経て2020年内に打ち上げられる予定だった。

 ESAとロスコスモスの発表によると、両者は打ち上げを2022年の8月か9月まで延期し、追加の実験を行うことで合意。

 また、欧州およびロシアの専門家からの勧めを受けて「無人機の構成部分すべてを火星探査に適した物にするためには、もっと時間が必要だとエクソマーズの関係者らは結論付けた」という。

 ロスコスモスのドミトリー・ロゴジン(Dmitry Rogozin)長官は、欧州における新型コロナウイルス流行の影響を特に強調し、「流行状況の悪化」が予定通りの打ち上げの妨げとなったと述べた。

 さらに、ウイルスの世界的な大流行によって導入された各国の移動制限により、以前のような関係者同士の協力が難しくなっているという。(c)AFP/Jonathan BROWN