■「ちょっとクールかも」

 しかし2、3日してから、友人のフェイスブック(Facebook)の投稿で、同じパーティーの出席者の中に似た症状が出た人たちがいたことを知り、怪しく思い始めた。何人かはシュナイダーさんと同じようにせきも息切れもなかったため、新型コロナウイルスの検査を求められなかった。

 自分も新型コロナウイルスの検査は断られるだろうと思ったシュナイダーさんは、「シアトル・インフルエンザ研究(Seattle Flu Study)」という名の研究プログラムに連絡。検査キットを送ってもらい、綿棒で鼻の粘膜を採取して送り返した。

 すると3月7日になってこの研究の担当者から電話があり、検査の結果、新型コロナウイルス感染症で陽性反応が出たと告げられた。

 母親にそれを言うと泣き出してしまった。シュナイダーさん自身は「ちょっとうれしい驚きだった。ちょっとクールかもと思っていたから」と笑いながら言った。「症状がもっと重かったらそんなふうには感じなかったのは確かだ」

 検査結果が出たころには、シュナイダーさんの症状はすでに治まっていた。しかし保健当局からは、最初に症状が出てから少なくとも7日間、または症状が治まってから72時間は外出を控えて家にいるように言われた。

「みんなにはパニックにならないでと伝えたい。ひょっとして感染したのかなと思ったら、多分検査を受けた方がいい」

 さらにシュナイダーさんは言う。「命に別条があるほどの症状でなければ家にいて、薬局で買える薬とたくさんの水を飲んで、よく休むこと。見たかったテレビ番組の一気見とかしていれば治る」 (c)AFP/David Albright with Issam Ahmed in Washington