【3月13日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)のアダム・シルバー(Adam Silver)コミッショナーは12日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)によるシーズン中断は、「少なくとも30日間」になるとの認識を示した。NBAのレギュラーシーズンは来月15日に幕を閉じることになっており、そうなれば残りの1か月間は試合が行われない見通しとなる。

 コミッショナーはターナー・ネットワーク・テレビジョン(TNT)の番組「インサイド・ザ・NBA(Inside The NBA)」で、「きょう結論に至ったのは、この中断が少なくとも30日間は続く可能性が高いということだ」と述べた。

 NBAは11日、ユタ・ジャズ(Utah Jazz)でプレーするルディ・ゴベール(Rudy Gobert)が、検査で新型ウイルス陽性と確認されたことを受けてシーズンを中断。同選手のチームメートであるドノバン・ミッチェル(Donovan Mitchell)も陽性反応を示したと報じられている。

 コミッショナーは、レギュラーシーズンもしくは来月18日に始まるプレーオフの短縮を検討しているかどうか明言せず、現時点ではどの選択肢を取るかの判断は難しいと話すにとどまった。また、30日間が経過した後は、「率直なところ、プレーを再開する際にファンを会場に入れるか入れないか、その手順が問題になる」と述べた。

 一方、米国で新型コロナウイルスの感染者が増加している状況を踏まえ、コミッショナーはゴベールの陽性が判明する前にリーグ関係者、各チーム、選手協会(NBPA)の代表と緊急時対応策について協議していたといい、「数日前や昨日の時点でも、公衆衛生の問題でNBAの各アリーナを無観客にするかどうか、専門家の意見は定かではなかった」と述べた。

 リーグ関係者は11日に各チームと会合し、観客をスタンドに入れずにプレーする可能性もしくは「何らかの中断」に踏み切るか意見を聞いていた。(c)AFP