【3月13日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の今季開幕戦オーストラリアGP(Australian Grand Prix 2020)は13日、新型コロナウイルスの影響で中止が決定した。これに先立ち、12日にはマクラーレン(McLaren)がスタッフの1人にウイルスの感染者が出たとして不参加を表明しており、15日の決勝レース開催は混乱の様相を呈していた。

 オーストラリアGPの主催者はコメント文を発表し、F1側からレースを行わない意向を通達されたため、「即座」に開催をキャンセルしたと明らかにした。

 前日には、メルセデスAMG(Mercedes AMG)の世界王者ルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が、「レース開催が素晴らしいという考え」はないと報道陣に話し、GPを開催するという当初の決断を批判していた。

 レース会場となるメルボルンでは今週、新型コロナウイルスの典型的な症状であるインフルエンザのような兆候を示したとして、陽性となったマクラーレンのスタッフ1人を含むF1関係者8人が隔離状態となった。主催者によると、ハース(Haas F1 Team)のスタッフ4人を含めた残りの7人については、全員が検査で陰性だったという。

 マクラーレンはコメント文で、「当該チームメンバーは、症状が出始めてからすぐに検査を受け、自主的な隔離状態に入った。これから現地保健当局の治療を受けることになる」と公表した。

 今レースへの参加を見送るというマクラーレンの決断は、全チームがそろわない中でのレース開催に疑問を投げかけ、他のチームも追随するのではないかとの見方が出ていた。(c)AFP