【3月13日 AFP】フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領(74)は12日、新型コロナウイルスの流行を食い止めるため、マニラ首都圏を出入りするすべての交通を禁止し、同域を隔離する計画を発表した。また政府関係者らは同日、大統領がウイルス検査を受けたことを明らかにした。

 ドゥテルテ大統領は全国向けのテレビ放送で、1か月間の休校、大規模集会の禁止、感染が拡大している場所からの外国人の渡航禁止にも言及した。

 これらの措置がいつ発効するかは不明だが、大統領は、陸海空路によるマニラ出入境の一時的な禁止は15日に始まるとしており、「これは封鎖だ」と述べている。

 一方、ドゥテルテ氏が新型ウイルス検査を受けた理由については、同氏が政府関係者らと定期的に接触するためと説明されている。結果は48時間以内に判明する見通し。

 フィリピンで確認されている同ウイルスへの感染者数は比較的少ないとはいえ、9日以降24人から52人へと増えている。死者は、流行の中心地である中国・武漢(Wuhan)からの観光客1人を含む計5人。

 フィリピンの保健制度は脆弱(ぜいじゃく)で、何百万人もの貧困層が、過密し不衛生なスラムで生活している。ドゥテルテ大統領に対しては、ウイルス阻止に取り組むよう当局や国民からの要求が強まっていた。(c)AFP