【3月12日 AFP】中国当局は、春の登山シーズンを前にした世界最高峰エベレスト(Mount Everest)の入山許可を、新型コロナウイルスを理由に取り消した。登山を専門とする複数の旅行会社が12日、明らかにした。

 昨年の春の登山シーズンには大勢が詰め掛け、ネパール側から644人、中国チベット自治区(Tibet Autonomous Region)の北側から241人と、過去最多の計885人が登頂した。

 ネパール側は今のところ開放されたままだが、キャンセルを受けている会社もある他、登山者らには過去14日間の滞在先の申告と健康診断書の提出が求められている。

 中国当局から北側の閉鎖の連絡を受けたという登山会社は、利用者11人をネパール側に移動させる予定だと明かした。地元観光局によると、チベット内の観光地区は1月以降閉鎖されているという。

 エベレストには毎年春になると、世界中から何百人もの登山客が訪れ、好天が期待できる4月後半から5月末にかけては、登頂を目指す人が特に増える。(c)AFP