【3月12日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するメルセデスAMG(Mercedes AMG)の王者ルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は12日、新型コロナウイルスが大流行している中で、今季開幕戦オーストラリアGP(Australian Grand Prix 2020)の開催にゴーサインが出されたことについて、「非常に驚いている」と話した。

 新型ウイルスの感染拡大に懸念が強まる中、オーストラリアGPではハース(Haas F1 Team)から4人、マクラーレン(McLaren)から1人のチームスタッフがコロナウイルスに似た症状を示し、検査の結果を待ちながら隔離されており、各チームはファンとの接触を制限されている。

 そうした状況にもかかわらず、シーズン開幕戦は予定通り行われる見通しとなっていることについて、ハミルトンは「自分たちがこの場にいることに、本当に、非常に驚いている。レースがあるのは素晴らしいことだと思うが、この部屋にみんなで座っているのはショッキングだ」と、満員の公式会見で話した。

「他の世界でもすでに対応が遅れているようにみえるが、けさは(ドナルド・)トランプ(<Donald Trump>米大統領)が欧州からの入国を禁止していたし、米プロバスケットボール(NBA)もシーズンが中断になった。それでもF1はやろうとしている」「ここにいる人々は不安だと思う。ここまで極めて大きな騒ぎになっているし、自分も心配している」

 オーストラリアGPのアンドリュー・ウェスタコット(Andrew Westacott)最高経営責任者(CEO)は「F1や国際自動車連盟(FIA)と連携して状況を注視している」としており、フリー走行は13日から始まる。(c)AFP