【3月12日 AFP】新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される中、スペイン・バレンシア(Valencia)で毎年行われる火祭り「ファリャス(Las Fallas)」の延期が決定された。当局者らはこの決定を受け11日、祭りのために街頭に設置された巨大な張り子の像の扱いについて討議した。

 材木やしっくい、張り子で作られた像は、おとぎ話の登場人物から政治家や著名人を風刺的に表したものまでデザインはさまざまで、一部には4階建ての建物ほどの高さのものもある。

 これらの像は毎年、3月15~19日に行われるこの祭りの間に街中に展示され、最終日に燃やされる。国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の無形文化遺産に登録されているこの祭りが延期となるのは、1936~39年のスペイン内戦の終結以来、初めて。

 市当局と州政府は、像の解体費を分担することで合意。また、市は祭りを7月15~19日に開催することを提案した。これを受け、地元の職人組合は11日夜、像を解体して倉庫に入れる作業を始めることにようやく同意した。(c)AFP