【3月12日 AFP】カナダ・ケベック(Quebec)州政府は11日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、来週モントリオールで開幕予定だったフィギュアスケート世界選手権(ISU World Figure Skating Championships 2020)を中止すると発表した。

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 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により、世界中のスポーツ大会に影響が出ている中で、同州保健相のダニエル・マッキャン(Danielle McCann)氏が、3月16日から22日まで開催される予定だった同大会は、「ウイルス伝染のリスク」のため中止されると発表した。

 大会には50か国から約200人のスケーターが参加する予定だった。感染が広がる中、検査や治療が不十分な地域から来る参加者もいたと明かしたマッキャン氏は、大会が「ウイルスの地理的な感染拡大の一因になる可能性」があるとした。

 カナダスケート連盟(Skate Canada)と国際スケート連盟(ISU)は「本日下された難しい決定を全面的に尊重する」とし、ケベック州政府の判断を支持。「シーズンで最も重要なフィギュアスケートの大会」が中止を余儀なくされたことに遺憾の意を表しつつ、「関係者ならびに地域の安全と福祉を優先することは理解できる」とした。

 両連盟はまた、スポンサーなどの利害関係者と協議し、大会が「2020年10月より前になることはないが、年末にかけて開催できる可能性」を近日中に模索するという。

 カナダにおける新型コロナウイルスの感染者数は、ケベック州の8人を含め約100人となっており、ブリティッシュコロンビア(British Columbia)州では1人が亡くなっている。(c)AFP