【3月12日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)は11日、決勝トーナメント1回戦第2戦が各地で行われ、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)はホームでボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)を2-0で下し、2戦合計3-2で準々決勝進出を決めた。

 新型コロナウイルスの懸念によりこの一戦は無観客での開催となったが、PSGの選手たちは試合後、本拠地パルク・デ・プランス(Parc des Princes Stadium)の外に集まったサポーターと共に勝ち上がりを喜んだ。

 逆転のためには第1戦での1-2というスコアをひっくり返す必要のあったPSGは28分、ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)のヘディングで先制すると、パブロ・サラビア(Pablo Sarabia)のアシストにフアン・ベルナト(Juan Bernat)が合わせてリードを広げた。

 その後、コンディションが万全でなかったキリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)を投入したPSGは、エムレ・ジャン(Emre Can)の退場で数的優位となり、2015-16シーズン以来の8強入りを決めた。

 フランスでは1000人以上の集会が禁止されており、この試合も無観客での開催となったが、サポーターはスタジアムの外に大挙。選手を乗せたバスが到着すると発煙筒を振り回し、試合中はチャントを歌ったり花火を打ち上げたりした。

 PSGの選手たちは試合後、急いでスタジアム裏のコンコースに出て、サポーターと喜び合った。また、負傷により直近2シーズンの決勝トーナメント1回戦で欠場を強いられていたネイマールは、悔しさを晴らして涙を流している姿がカメラにとらえられた。

 3シーズン連続となる16強での敗退を免れたPSGのトーマス・トゥヘル(Thomas Tuchel)監督は、仏RMCスポール(RMC Sport)に「われわれは一丸となってプレーした。今夜彼らの指揮官でいられたことをとてもうれしく思う」とコメントした。

「ウルトラス(サポーター集団)がみんな歌っていて、バスで到着したときの雰囲気は素晴らしかった。われわれも一緒に歌ったし、特別な雰囲気だった」「とてつもない努力が必要だったが、無観客での試合ということでより難しいものになった」 

 また、フランスプロサッカーリーグ連盟(LFP)は同日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、4月4日に予定されていたPSGとオリンピック・リヨン(Olympique Lyon)のリーグ杯(French League Cup 2019-20)決勝を延期すると発表した。

 LFPによれば、スタッド・ド・フランス(Stade de France)での決勝の日程は、両クラブや放送局、同国サッカー連盟(FFF)と協議した上で決まるという。(c)AFP/Andy SCOTT