【3月11日 AFP】4月に開催が予定されていた米野外音楽フェスティバル「コーチェラ・バレー・ミュージック&アートフェスティバル(Coachella Valley Music & Arts Festival)」が、新型コロナウイルスの影響を懸念して10月に延期されることになった。主催者が10日、発表した。地元保健当局の指示を受けて延期に踏み切ったという。

 同フェスティバルは4月10~12日と17~19日の週末に開催予定だったが、10月9~11日と16~18日に延期されることになった。

 米カリフォルニア州リバーサイド(Riverside)郡の公衆衛生担当者キャメロン・カイザー(Cameron Kaiser)氏は、「この決定は軽々しく行われたものでも、さまざまな要素を考慮せずに行われたものでもない」と説明。「多くの人に影響を与えることに疑いの余地はないが、私の最優先事項は社会全体の衛生を守ることだ」と述べた。

 先週には、米フロリダ州マイアミで開催予定だった「ウルトラ・ミュージック・フェスティバル(Ultra Music Festival)」や、テキサス州オースティン(Austin)で予定されていた「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)」などの大型イベントの中止が発表された。

 新型コロナウイルスへの懸念から、パール・ジャム(Pearl Jam)やマドンナ(Madonna)、サンタナ(Santana)といった大物アーティストが米国内外でのコンサートを中止、あるいは延期した。ボストン交響楽団(Boston Symphony Orchestra)や米ニューヨークのアメリカン・バレエ・シアター(American Ballet Theater)といった芸術団体もアジアや中東でのツアーを中止している。

 だが、相次ぐ中止にエンターテインメント業界があえぐ中、予定通りの開催を決めた少なくとも1人のアーティストが彼らのよりどころとなっているようだ。

 米歌手ボブ・ディラン(Bob Dylan、78)は9日、日本で4月に予定している14日間のコンサートツアーに加え、夏に北米ツアーを開催すると発表した。(c)AFP