【3月11日 AFP】新型コロナウイルスの感染は現在100以上の国と地域に広がっているが、内戦が続くリビアでは、国際社会との「隔離」がウイルスの脅威を和らげているかもしれないと考える国民が多くいる。保健当局は人混みを避けるよう勧告しているが、若者たちは内戦の意外な肯定的な側面に気付き、イタリアのサッカーセリエAの試合を見ようと首都トリポリのカフェに集まっている。

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 トリポリで唯一機能している空港が閉鎖されており、外部世界とのつながりも限られていることから、多くの近隣諸国とは異なり、リビアはこれまでのところ新型コロナウイルスの影響を和らげられている。

 カフェのテレビでサッカーを見ていた大学生は「リビアにいる自分たちはウイルスから保護されている。首都は包囲されているし、陸路や空路も閉ざされている」と持論を展開し、「恐れるべきものは何もない」と語った。

 新型コロナウイルスの影響が拡大しているイタリアと地中海を挟んで向かい合うリビアだが、当局によると同国ではこれまでのところ感染者は確認されていない。(c)AFP/Jihad Dorgham