【3月10日 AFP】フランス・ラグビー連盟(FFR)のラファエル・イバネス(Raphael Ibanez)マネジャーは9日、シックスネーションズ(Six Nations Rugby 2020)のスコットランド戦で退場になったモハメド・アウアス(Mohamed Haouas)が、直前にスコットランドのニック・ハイニング(Nick Haining)に目つぶしを食らっていた疑いがあるとして、大会主催者に調査を求めたと明かした。

 8日に行われた一戦で、プロップのアウアスは相手のジェイミー・リッチー(Jamie Ritchie)の顔面を殴って37分に退場処分となったが、仏テレビ局の映像からは、一つ前のもみ合いの場面で、ハイニングの手がアウアスの目に触れている様子が確認できる。

 イバネス・マネジャーは記者会見で、「われわれは非常に明示的な写真をいくつか見つけ、規律委員会に送った」「できるだけ正確な書類を提出した。この件は規律委員会の手に委ねられることになった」とコメントし、「あの行為(アウアスのパンチ)に対しては正当に処分が下されたが、われわれはなぜそうなったかを知る必要がある。偶然に起きたことではなかった」と付け加えた。

 また、ハイニングの行為も退場になり得るものだったとし、「実際のところ、レッドカードが出ていてもおかしくはなかったと思う」と続けた。

 一方、ファビアン・ガルティエ(Fabien Galthie)ヘッドコーチ(HC)は、この件によってチームの経験の浅さが浮き彫りになったとの見解を示した。

 アウアスはこの日のスコットランド戦がわずか4キャップ目であり、チームの平均年齢は25歳未満だった。

 ガルティエHCは「われわれはまだ成長している途中。もしモモ(アウアス)があのときピッチに倒れていたら、そこで止まっていただろう」と語った。「敵地ではこうしたことも起きる。もしモモが静かに倒れていたら、違う状況になっていたかもしれない」

 開幕3連勝を飾っていたフランスだが、スコットランドに17-28で敗れたことで、グランドスラム(全勝優勝)の夢を絶たれた。首位イングラントとは13ポイントで並んでいるが、パリで予定されていたアイルランド戦が新型コロナウイルスの感染拡大に伴い延期になったため、14日に優勝を決める可能性は消滅している。(c)AFP/Illtud DAFYDD