【3月10日 CNS】国際卓球連盟(ITTF)ワールドツアー・カタールオープンが閉幕し、石川佳純(Kasumi Ishikawa)選手も日本へ帰国した。石川選手はマスクを贈ってくれた中国のファンに謝意を表し「大切に使わせてもらいます」と語った。

 物語は現地時間の1日まで遡る。カタール・オープンに参加するため空港に到着した日本卓球チームの多くはマスクを着けていたが、石川選手はマスクを着けていなかった。

 メディアによると、石川選手は自身のマスクを同じトーナメントに参加する香港チームの選手に譲ったのだ。日本でもマスクが足りなくなっている状況で、香港の選手が苦労されていると思ったのだ。

 このニュースを知った中国のファンは、石川選手の行為を、人の美しさだけでなく心も温かいと褒めたたえた。ある人は、マスク不足の苦境を少しでも和らげてもらおうと、石川選手のマネージャーにマスク100枚を送った。石川選手は帰国する時にマスクを着けて現れ、中国ファンの心遣いに感謝した。

 閉幕したばかりのカタール・オープンで、石川選手は女子シングルス2回戦で中国の王芸逓(Wang Yundi)選手に2:4で負け、女子ダブルス準決勝では中国ペア、王曼昱/朱雨玲組に負けた。試合内容について、石川選手は「ベストは尽くしましたが、勝てませんでした。勝利は次回に取っておきます」とコメントした。

 競技の世界には、残酷なところがあるが、石川選手と中国のファンとの間の心の交流は、人の心を温かくさせる。(c)CNS/JCM/AFPBB News