【3月10日 AFP】北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)は10日、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長が朝鮮人民軍長距離砲兵区分隊の火力打撃訓練を「再び指導」したと報じた。

 北朝鮮の非核化をめぐる米国との交渉が停滞する中、北朝鮮による「火力打撃訓練」はこの1週間で2度目。KCNAは、「(金氏が)朝鮮人民軍長距離砲兵区分隊の火力打撃訓練を再び指導した」「作戦動員準備状態は完璧だ」と報じた。

 日本政府は前日9日、北朝鮮が弾道ミサイルとみられる飛翔(ひしょう)体を複数発射したと発表していた。韓国軍統合参謀本部も同日、北朝鮮が「さまざまな種類の多連装ロケット砲を使用した総合火力演習を実施したとみられる」と述べ、「深い憂慮」を表明していた。韓国当局は当初、3発の飛翔体を確認したと発表していたが、後に「複数」という表現に変更した。

 韓国軍統合参謀本部によると、飛翔体は北朝鮮の咸鏡南道(South Hamgyong Province)から北東の海上へ向けて発射され、飛距離は約200キロ、最高高度50キロだった。2日に発射されたものよりも飛距離はやや短く、最高高度はやや高かった。韓国軍は2日の飛翔体について、短距離弾道ミサイルとみられるとの見解を示していた。

 北朝鮮は兵器の性能を向上させるための開発を続けていると、専門家らは指摘している。(c)AFP