【3月11日 AFP】アジアの国々では、寺院や遊歩道、繁華街のほか、博物館や霊廟(れいびょう)といったSNS映えする観光地で閑古鳥が鳴いている。新型コロナウイルスの影響により、観光客たちの足が遠のいたためだ。

 東京・浅草の浅草寺(Sensoji)や中国・上海の黄浦江(Huangpu River)沿いの外灘(バンド、Bund)では、いつもは見かける大勢の観光客たちの姿がない。

 香港のビクトリアピーク(Victoria Peak)にある絶景ポイントも、打ち捨てられたかのような様相を呈し、オーストラリアのシドニー・オペラハウス(Sydney Opera House)周辺でも、歩行者らの押し合いへし合いがずいぶんとましになった。

 現在は人けがない観光地を訪れていた旅行客の大半は中国人だった。同国では国民の約10%しかパスポートを持っていないにもかかわらず、中国からの旅行客はここ数年、アジアにおける観光業の構図を完全に塗り替えてしまっていた。(c)AFP/Suy SE