【3月9日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(Pope Francis、83)は8日、新型コロナウイルスの「感染拡大を回避するため」、恒例の「お告げの祈り(Angelus)」を初めてライブストリーミングで配信した。

 フランシスコ教皇は何世紀も続いてきた伝統を破り、ITの助けを得てサンピエトロ広場(Saint Peter's Square)に聴衆が押し寄せるのを防ぐことにした。

 ローマ教皇庁(バチカン)は「今回の礼拝はバチカンニュース(Vatican News)がライブストリーミング配信し、サンピエトロ広場にあるスクリーンで放送する」と発表した。フランシスコ教皇がいつものように窓から姿を見せることがないため、聴衆が広場に集まらず、新型コロナウイルスの人から人への感染リスクを低く抑えることができるとみているようだ。

 フランシスコ教皇本人は風邪のため、ここ1週間以上活動を停止している。教皇庁はバチカン市国に住む450人ほどの高齢者を守るため、前例のない予防措置を展開している。

 バチカンでは5日に初の感染者が報告された。

 映像は配信されたフランシスコ教皇の祈りの言葉と、サンピエトロ広場に集まった人々。8日撮影。(c)AFP/Dmitry ZAKS