【3月15日 AFP】自転車ロードレース、パリ~ニース(Paris-Nice 2020)は14日、第7ステージ(ニースからラコルミアーヌ、166.5キロメートル)が行われ、ボーラ・ハンスグローエ(Bora Hansgrohe)のマキシミリアン・シャフマン(Maximilian Schachmann、ドイツ)が総合優勝を果たした。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により多くのスポーツイベントが延期される中で今大会は開催されてきたが、15日に予定されていた最終第8ステージは中止となった。

 フランスで次に行われる主要自転車レースは、4月12日のワンデークラシック、パリ~ルーベ(Paris-Roubaix 2020)となっているが、多くの観客が集まると予想されるため、開催は困難とみられている。

 6月上旬にアルプスを1週間走るクリテリウム・ドゥ・ドーフィネ(Criterium du Dauphine 2020)の開催も不確かで、フランスのCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の危機的状況を考えるとツール・ド・フランス(Tour de France 2020)の開催も危ぶまれる。

 8日にパリ郊外で行われた雨の開幕ステージを制したシャフマンは、11日の第4ステージ個人タイムトライアルで2位との差を広げることに成功。第7ステージでは山頂までの16キロメートルの上りで粘りの走りを見せ、6位でフィニッシュした。

 最後は疲れ切って地面に倒れたシャフマンは「最後の3キロメートルは地獄だったが、今は天国にいる。人生最大の勝利」と喜ぶと、「GCライダーになることが夢なので、これは始まりにすぎない」とし、ツアーで常に総合優勝を争うトップへの仲間入りに意欲を示した。

 総合2位には18秒差でチームサンウェブ(Team Sunweb)のティシュ・ベノート(Tiesj Benoot、ベルギー)が、同3位には59秒差でEFプロサイクリング(EF Pro Cycling)のセルヒオ・イギータ(Sergio Higuita、コロンビア)が入った。

 優勝候補に挙げられていたアルケア・サムシック(Arkea-Samsic)のナイロ・キンタナ(Nairo Quintana、コロンビア)は、最後のアタックでトップに立ち、独走で今大会自身唯一のステージ勝利を挙げた。(c)AFP