【3月7日 AFP】韓国・大邱(Daegu)市当局は7日、新型コロナウイルスの流行の中心となっている新興宗教団体「新天地イエス教会(Shincheonji Church of Jesus)」の関係者が多数入居する建物で、居住者46人の感染が確認されたことから、この建物2棟を封鎖したことを明らかにした。

 韓国第4の都市で、感染者が現在5000人を超えている大邱市のクォン・ヨンジン(Kwon Young-jin)市長は、居住者46人の感染が確認されたことを受け、この複合住宅を封鎖下に置いたと発表。建物は大邱市が所有しており、居住資格があるのは35歳以下の独身女性のみ。2棟では140人超が暮らしており、うち94人がカルト団体として非難されることも多い新天地イエス教会の関係者だという。

 大邱市内での集団感染は、61歳の女性信者から始まった。女性は2月10日に発熱したものの、新型ウイルスに感染していると診断される前に同団体の礼拝に少なくとも4回参加していた。当局は、同教会の関係者26万人超に検査を実施している。

 6日に検査した709人の教会関係者のうち、30%超が陽性反応を示したことを受け、クォン市長は新天地イエス教会の信者に対し、当局に届け出て検査を受けるよう呼び掛け、信者の協力は「私たちの街で感染拡大を防ぐためには」不可欠だと述べた。

 中国本土以外では新型コロナウイルスの感染者数が最多となっている韓国では、新たに448人の感染者が確認され、計7041人となった。韓国疾病予防管理局(KCDC)の発表によると、死者は新たに2人増え、計44人になった。(c)AFP