【3月7日 AFP】パラグアイの司法当局は6日、サッカー元ブラジル代表のロナウジーニョ(Ronaldinho)容疑者と兄のロベルト・デ・アシス・モレイラ(Roberto de Assis Moreira)容疑者が、偽造パスポートで入国した容疑で首都アスンシオンで逮捕されたと発表した。

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 当局はツイッター(Twitter)で、「検事当局は二人の逮捕状を取った。ロナウジーニョ容疑者は偽造された公的文書を使用したとして訴追され、予防拘禁を要求した」と発表している。

 ロナウジーニョ容疑者らはこの日、出廷を終えて午後8時15分(日本時間7日午前8時15分)に裁判所を後にし、その際にはメディアに対するコメントを拒否していた。

 5日に担当検察官は、2人が「捜査の関連情報を提供」し、偽造されたパラグアイの文書を受領したことに関して、「誠実な」振る舞いを見せたとして責任を問わないように勧告したと明かしていた。しかし、検事局長は検察官の交代を決定し、両容疑者が逮捕されることになった。

 両容疑者はホテルから私服警官にともなわれ、警察本部に連行された。同本部には要人の刑事被告人や、罪を犯した元法執行官らが収容される。

 兄弟の弁護士は、なぜ二人が逮捕されたのか不可解だという認識を示し、「何の権限で彼らが逮捕されたのか分からない」と報道陣に語った。

 子どもたちのための慈善団体から招待を受け、さらには自身の書籍を宣伝するために同地に赴いていた39歳のロナウジーニョ氏は、4日に滞在先のホテルで兄とともに身柄を拘束されていた。

 検察の責任者は、二人の偽造文書はアスンシオンの玄関口であるシルビオ・ペティロシ空港(Silvio Pettirossi Airport)で発見されたと公表。この事件の主任捜査官によると、ロナウジーニョ容疑者は、すでに逮捕されているブラジル人実業家から偽造パスポートを与えられたとされている。(c)AFP