【3月7日 AFP】フランステニス連盟(FFT)は6日、5月24日から6月7日まで開催される四大大会(グランドスラム)の全仏オープンテニス(French Open 2020)について、感染が拡大している新型コロナウイルスの影響による「あらゆるシナリオを調査している」としながらも、大会の「延期や中止」は検討していないと明かした。

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 フランス当局は、5000人以上が集まる室内イベントの開催を禁止する決断を下した。しかし、FFTはローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)が野外のクレーコートで行われるとして、今回の措置には当てはまらないという認識を示した。

 FFTの事務局長はAFPの取材に対して、「会場の広さは13ヘクタール(13万平方メートル)あり、観客の流れはサッカースタジアムとは違うものになる」とコメント。大会期間中は「消毒ジェルやマスク」を配布したり、「感染が確認されている地域からのチケット購入者のキャンセル」に応じたりするなど、「感染リスクを最小限」に食い止める手段を講じるように検討しているという。

 また、屋根が新設されたコート・フィリップ・シャトリエ(Court Philippe-Chatrier)は「閉鎖空間」にはならないといい、「屋根が閉まっていても、コート・フィリップ・シャトリエは野外コートだ」「覆われていても、スタンドと屋根の間にはスペースがあり、空間が閉じ込められることはない」と述べた。

 新型コロナウイルスに関する6日時点の公式発表によると、フランス国内では577人が感染し、そのうち9人が死亡したとされている。全仏オープンは昨年、2週間で観客動員数が歴代最多の52万人を記録した。(c)AFP