【3月6日 AFP】国際自動車連盟(FIA)は5日、フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の7チームがフェラーリ(Ferrari)のパワーユニットに関する同連盟の調査結果に不満を訴えたことについて、明確な規則違反を証明するのは不可能であると弁明し、フェラーリ側との和解案で合意に至ったと発表した。

 FIAはコメント文で、「2019年シーズン期間中に行われた広範囲かつ徹底した調査」によって、フェラーリのパワーユニットに「FIAが定めた規則の範囲内で稼働しているとは言えない疑惑が生じた」と公表。その中で、フェラーリが「疑惑を強く否定した」ことも明かした。

 さらに、「FIAは完全に納得したわけではなかったが、問題は複雑であり、規則違反の明確な証拠を示すことは実質的に不可能であることから、これ以上調査したところで必ずしも決定的な結論が出るとは言えないと判断した」とすると、不明瞭な結末のために法的措置を長引かせるリスクを避け、代わりに「フェラーリと効果的かつ抑止的な和解案に合意し、この手続きを終わらせることにした」と説明した。

 フェラーリは昨シーズン、特に中盤戦の休暇期間後に直線で明らかにスピードが上がり、複数のチームから疑惑の目を向けられた。

 4日にはマクラーレン(McLaren)、メルセデスAMG(Mercedes AMG)、レーシングポイント(Racing Point)、レッドブル(Red Bull)、ルノー(Renault)、アルファタウリ(AlphaTauri)、そしてウィリアムズ(Williams)は、共同で「フェラーリのパワーユニット調査を終了するという2月28日金曜日のFIAの発表に驚き、衝撃を受けた」とする書簡を発表した。(c)AFP