【3月7日 CNS】「中国のマスク生産能力は、1日あたり1億枚を超えた!」――新型コロナウイルスの感染が拡大する中、このニュースを聞いた人はみな驚き、ようやくマスクが買えると喜んだ。ところが、近くの薬局に聞くと、その返事は人を失望させるものだった。

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「生産能力が上がっても、薬局の棚にマスクは並ばない」。これが現実だ。ネット通販のプラットフォームは、入荷はしているが、湖北省(Hubei)向けの出荷を優先するとしている。

 ネット通販大手「京東(JD.com)」によると、第1陣のマスク1500万枚の販売は3日から開始し、1ユーザーあたり上限200枚、単価1.98元(約31円)とし、送り先住所は湖北省に限るとしている。

 阿里巴巴(アリババ、Alibaba)は、2日以降、湖北省の住民に対し、予約なしでネット通販の「天猫(Tmall)」で直接発注すれば、自宅まで配達する。単価は1枚2元(約31円)、毎日300万枚を湖北省にのみ出荷するという。

 では、湖北省以外の地域の住民はどうしたらよいのか。現在のネット通販でのマスク販売は、大部分は事前予約と早い者勝ち方式で、運に任せるしかない。しかも数量限定で、「京東」では毎日の上限は50万枚、全国のユーザーを対象とし、1分以内に完売するという。ほかのネット通販各社も、瞬間的に完売するか、あるいは画面上「在庫なし」の表示が続く状態だ。