【3月5日 AFP】自転車ロードレースのチームイネオス(Team Ineos)は4日、スポーツディレクター(SD)を務めていたニコラ・ポルタル(Nicolas Portal)氏(40)が前日に急死したことと、新型コロナウイルスの懸念を理由に、レース活動を3週間休止すると発表した。

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 ツール・ド・フランス(Tour de France)で4度の総合優勝を誇るクリス・フルーム(Chris Froome、英国)や2018年のツールを制したゲラント・トーマス(Geraint Thomas、英国)、また2019年の同王者エガン・ベルナル(Egan Bernal、コロンビア)らを擁するイネオスは、パリ~ニース(Paris-Nice 2020)やミラノ~サンレモ(2020 Milan-San Remo)といった名高い大会を欠場する。

 イネオスは発表文の中で「チームイネオスは本日、3月23日から始まるカタルーニャ一周(Volta a Catalunya 2020)まで、一時的にレース参加を見送ることに決めた」と記した。

「昨日にはニコ・ポルタルに関する悲劇的な知らせを受け、われわれは今直面している特別な状況を考慮し、この決定を下すことにした」

「また、コロナウイルスの感染がさらに拡大する中、非常に不安定な状況が存在していることもはっきり認識している」

 同日には、ミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)も新型コロナウイルスの懸念を理由に、パリ~ニースやミラノ~サンレモといった主要レースを欠場すると明かした。

 アダム(Adam Yates、英国)とサイモン(Simon Yates、英国)のイェーツ兄弟を擁するミッチェルトン・スコットは、「われわれには全ライダーとスタッフの健康と幸福を守る義務がある。レース主催者はCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の危険に備える対応策を講じるかもしれないが、それに対してわれわれが何らかの提案をしたり、コントロールする権利を持ったりすることはない」と発表した。(c)AFP