■死者の間で

 しかし、さらに北にある町サルマダ(Sarmada)に住むユスラ・ハルスニ(Yusra Harsuni)さんの家族は、これ以上にひどい状況に陥っている。ハルスニさんと義理の娘、それに孫たちは、他の60ほどの家族とともに地元の墓地のホールに住んでいる。日中、雨がやむと、墓の間から男女がぞろぞろと姿を現す。

 墓に囲まれて暮らすのは楽じゃない、とハルスニさんは言う。ある晩、幼い男の子が叫び出し、人々は霊に取り付かれたのだと思った。何かの霊を追い払うために「長老が2回来て、コーランを唱えていった」。

 しかしハルスニさんは死者の間で暮らすことを、諦めの気持ちで受け入れている。「もちろん、このような墓地の真ん中でも皆、死を怖がっている」。墓地で暮らすことは、「もう一つの恐怖よりはまし」だとハルスニさんは言った。

 映像は地下壕や墓地での人々の暮らし、2月23日撮影。(c)AFP/Aref Tammawi with Aaref Watad in Sarmada