【3月5日 Xinhua News】中国の月面探査車「玉兎2号」は、月の裏側で399.788メートル走行し、人跡未踏の地で科学的調査を実施した。

 国家航天局の月探査・宇宙計画センターによると、嫦娥4号探査機の着陸機と探査車は、15回目の「月の昼」における作業を終え、休眠モードに入った。

 2018年12月8日に打ち上げられた中国の嫦娥4号探査機は、2019年1月3日に月の裏側の南極エイトケン盆地にあるフォン・カルマン・クレーターに着陸し、世界で初めて月の裏側への軟着陸に成功した。

 自転と公転の同期効果により、月の公転周期はその自転周期と同じであるため、常に月の同じ側が地球に向いている。

 科学者たちは月の裏側には独自の特徴があるため、嫦娥4号が画期的な発見をもたらすだろうと話している。

 嫦娥4号ミッションの科学的任務には、低周波電波天文観測の実施、地勢と地形の調査、鉱物組成と月面構造の検出、中性子線や中性原子の計測が含まれる。

 玉兎2号はその3カ月の設計寿命よりもはるかに長く稼働しており、月面で最も長い期間稼働している探査車となった。

 探査車は月の裏の表面下深くに埋もれた秘密を科学者が明らかにする手助けとなり、天体の衝突と火山活動の歴史に関する理解を深め、月の地質学的進化に新しい光を投げかけた。

 中国は引き続き、重さ8.2トンの嫦娥5号月探査機で月探査計画を実施する。嫦娥5号は2020年中に打ち上げられ、重さ2キロの月の試料を地球に持ち帰る予定である。(c)Xinhua News/AFPBB News