【5月17日 AFP】SMクラブから仮面舞踏会まで──仏パリの前衛的なナイトスポットには、普通でない魅力がある。街の伝説めいた熱気が手付かずで残っている。AFPが昨年取材したイベントをいくつか紹介する。

■年に一度の「悪魔の夜」

 セーヌ(Seine)川に架かるアレクサンドル3世橋(Alexander III bridge)の下で年に一度開かれる「悪魔の夜」には、SMファンや女性の足フェチらが集う。参加者は革素材かラバー素材の衣装を着用しなければならない。のぞき趣味の人やロールプレーヤー、ウィッピングが好きな人たちが集まり、「自由な遊び」を楽しむ。

■動物園でサイレントディスコ

 同じく珍しいがそこまで際どくない夜のプランを探している人は、パリ東部のバンセンヌ動物園(Vincennes Zoo)はいかがだろう。日暮れの動物園に集まり、カバやシマウマといった動物たちにあいさつをした後は、ヘッドホンを通じて流れるDJの音楽に合わせて踊り明かす、サイレントディスコだ。

■廃虚の倉庫で大騒ぎ

 パリ北郊のオーベルビリエ(Aubervilliers)の廃虚となった倉庫では、にぎやかなパーティーが行われている。パーティーについてのうわさは、ソーシャルメディアで広がった。

 参加者は入り口で、コンドームやマリフアナ喫煙者用の目薬、耳栓を受け取れる。参加者は皆30歳未満だ。ダンスフロアにいる多くの若者は、風船に入った笑気ガスを吸ってハイになっている。

■富裕層向け仮面舞踏会

 より洗練された場所を求めているのなら、仮面舞踏会はどうだろう。秘密の場所で「その会」に参加するのもいいだろう。会場は、舞踏会の開始のわずか1時間前に知らされる。

 入場料は60ユーロ(約7000円)。年齢層が高めの富裕層向きの会だ。参加者らは、バイキング(Viking)や映画『マッドマックス(Mad Max)』に登場する暴走族、いけない修道女らを同伴した修道士など、思い思いに仮装して集う。(c)AFP/Gersende RAMBOURG and Geoffroy VAN DER HASSELT